和菓子と聞くと小豆が思い浮かぶのではないでしょうか。
小豆から”粒あん”や”こしあん”などのあんこになり、菓子の種類によって使い分けられています。
色々な和菓子に使われているあんこですが、粒あんとこしあんでは含まれる栄養成分が全く違います。
健康と美容効果のあるあんこを紹介しますので、食べる際の参考にしてくださいね。
<目次>
粒あんとこしあんの違いは何?
同じ小豆からできるのあんこですが粒あん派とこしあん派に大きく分かれ、その別れる理由は「口当たり」が一番と言われています。
さほど味に変わりはなくても口当たりの好みによって粒あん派とこしあん派に別れることになるのですね。
粒あんは小豆の粒の形を残して炊き上げた小豆のことで、こしあんは炊き上げた小豆を裏ごしをして皮を取り除いた小豆のことです。
粒あんは小豆の皮が残っているので、食べる時に皮が残る感じがするのに対して、こしあんは皮を全て取り除くので少し硬めのクリームのような口当たりになります。
粒あんの代表的な和菓子は「おはぎ」「大福」ですね。
塩気の効いた粒あんがとても引き立つ和菓子です。
こしあんでは伊勢名物の「赤福」や夏に人気の高い「水ようかん」などがあります。
同じ糖度でも甘みを感じやすいのが「粒あん」です。
甘みを求める和菓子には粒あんが合い、全体的に見ても粒あんの人気が若干高いようです。
粒あんは健康効果が高い!
小豆の中でも健康効果が高いのは粒あんになります。
粒あんは小豆の皮を残して作られているので、こしあんよりも栄養もあります。
粒あんの皮に含まれる「サポニン」という栄養素は漢方薬の生薬にも配合されている成分でもあり、生活習慣病などに効果があります。
また、サポニンは余分な水分を代謝させる働きがあるのでむくみ改善にも効果があります。
さらにサポニンには美肌や髪の毛の維持にも効果があり、アンチエイジング効果があります。
その他にもサポニンは、お酒をよく飲む方や高脂肪の食事が多い方の弱った肝臓回復を早める効果があります。
お酒を飲まない方でも脂質の多い食べ物を好む方は、大豆を積極的に食事やおやつに取り入れていきましょう。
小豆の皮にはビタビンB群も豊富に含まれ、中でも疲労回復や肩こりに効果がある「ビタミンB1」がとても多く含まれています。
ビタミンB1はミネラルや食物繊維も含まれ、腸内環境を整える効果もあります。
腸内には全身の7割もの免疫細胞が集まっているので、腸内環境が乱れると免疫細胞が上手く機能できなくなり免疫力が低下します。腸内環境を整えてくれるミネラルや食物繊維はとても大事な栄養成分です。
小豆は鉄分が豊富に含まれています。なんとほうれん草の1.4倍もあると言われています。
貧血予防に効果的なだけでなく、美肌に効果的なコラーゲンを体内で作る際に必要なため、美肌にも効果的です。
粒あんの美容効果は?
■ダイエット効果
甘い粒あんに本当にダイエット効果があるとは思えない方が多いと思いますが、先ほども紹介した小豆の皮に含まれるビタミンB1は疲労回復や肩こりの改善だけでなくダイエットに有効な成分になります。
ビタミンB1は炭水化物や脂質の代謝に深く関っているので体内に脂肪が溜めないようにサポートしてくれます。
むくみを改善する効果もありますので、美脚を目指すこともできます。
また、良質なタンパク質が豊富に含まれているため、筋肉や血液を作るだけでなく、基礎代謝をあげることでダイエットの効果も期待できます。
それだけでなく、小豆に含まれるポリフェノールは脂肪の吸収を防ぐだけでなく、体脂肪の元となる血中中性脂肪の値を低下させる働きや、腸の中の糖を分解する酵素の働きを抑え、糖の吸収を抑える効果があり、食後の血糖値の急な上昇を防ぎ、体脂肪がつくことを抑えてくれます。
■美肌効果
粒あんにはポリフェノールが豊富に含まれています。
含まれるポリフェノールの量は赤ワインよりも多く、細胞の老化の原因である活性酸素を強力な「抗酸化作用」で抑えてくれます。
また、あんこにはポリフェノールだけでなく、メラノイジンが含まれており、血管を掃除する効果もあります。ポリフェノールとメラノイジンは増えすぎた活性酵素を減らし、血管を硬くする酸化悪玉コレステロールを抑える効果があり、血管の老化防止や動脈硬化などの予防になります。
肌荒れを防ぐビタミンB群の力でキレイな肌を維持することができます。
■便秘解消効果
粒あんに含まれる食物繊維は「ごぼうの3倍」にもなり、オリゴ糖も含まれているので、便秘解消だけでなく宿便をとる効果も期待できます。
便秘は吹き出物やニキビ、肌荒れを引き起こします。
薬を使って便を出す方法もありますが、根本的な解決にはなりませんので小豆や粒あんで健康的に便秘を解消していきましょう。
また、小豆に含まれるデンプンは加熱により難消化性デンプンに変わり、小腸で消化されることなく大腸まで届きます。大腸に届いたデンプンはビフィズス菌などの食べ物となるため、腸内環境を改善する効果があります。
まとめ あんこの栄養素を取り入れて美容効果を目指す
ダイエットを頑張る女性は間食やおやつを我慢しますが、我慢ばかりのダイエットはストレスが溜まり長続きがしない傾向があります。
ダイエットを休憩する日を作り、ご褒美のおやつとして「粒あん」を取り入れてみると上手くダイエットも進むのではないでしょうか。
同じ大豆でも皮のついた粒あんを食べることでたくさんの栄養素を取り入れることができますので、健康にも美容にも効果のある粒あんをおやつに取り入れてくださいね。