普段何気なく摂る食事ですが、それぞれに特長のある栄養が備わっています。
栄養素同士は一緒に食べるとお互いの効果を高め合う働きのものがあります。
よく食べ合わせが悪いなど迷信めいたものも聞きますが、せっかく食事をするならおいしくて身体にいいものが理想ですね。
どんな組み合わせでどういった効果が得られるのか、また食べ物の効果や食べ方についてもご紹介します。
<目次>
「医食同源」疲れた時に摂りたい栄養と食べ方
食事は身体づくりの資本となり、食ベ物でおなかが満たされると心まで穏やかになりますね。
食事もままならないほど忙しさに追われていると、必ずどこかに支障が現れてしまいます。
毎日3回の食事は欠かさずにきちんと食べる必要がありますが、同時に疲労回復を早められたら嬉しいですね。
■ビタミンB1を含む「豚肉」
疲労回復には豚肉がオススメです。
ビタミンB1が豊富な上、炭水化物に分類されるだけあって身体を動かすエネルギーとして活力も補えます。
ビタミンB1は豚肉以外に鶏肉や大豆製品などにも多く含まれていますが、ビタミンB1にクエン酸をプラスすると相乗効果が生まれ、疲労回復を助けます。
■クエン酸を含む「柑橘類」
クエン酸は柑橘類に多く含まれています。
クエン酸自体にも疲労回復に必要な成分が多く含まれ、疲労によりダメージを受けた細胞を活性化させる働きを持っています。
レモン・オレンジ・グレープフルーツ・キウイなどの果物や、酸っぱい食材の梅干しやお酢などにも含まれています。
とんかつにレモンを絞ったり、豚肉と梅肉を和え物にしたりなど、普段目にするメニューでもすでに相乗効果は実践されているんですね。
相性の良い食べ物同士が実は栄養も高め合っている場合も多いんです。
■リコピンを含む「トマト」
もっと手軽に疲労回復の助けとなる食べ物としては、トマトもオススメです。
クエン酸も多く疲れが溜まると発生する活性酸素も、トマトに含まれるリコピンの抗酸化作用によって除去できます。
美容と健康に良いトマトは生でも加熱して料理に使っても、ジュースにしても毎日摂りたい栄養のひとつとなっています。
【症状別】効果が得られる食べ物や食べ合わせ
身体の悩みは人それぞれです。
冷え性で長く悩んでいる方や汗かきで困っている方も、食べ物で体温のコントロールを助けられるかもしれません。
食べ物がもたらす効果とより栄養を得るための食べ方をまとめてみましょう。
■冷え症
冷え性には納豆×玉ねぎが身体を温めるのに効果的です。
納豆が血液をサラサラにし玉ねぎには血行促進効果がありますから、身体の内側からアプローチができます。
■汗かき
水分や食物繊維を多く含む野菜や果物を意識して摂りましょう。
汗をかくからと言って水分を控えるとかえって臭いを含む汗となってしまいますから注意したいですね。
■貧血
疲れやすくなったり、立ちくらみを繰り返す時はイチゴ×チーズで予防ができます。
チーズに含まれるビタミンB12は造血作用があり、イチゴに豊富なビタミンCはB12の働きを促進してくれます。
■肌荒れ
肌荒れは誰もが経験する厄介なものですね。サヤインゲン×ごまの組み合わせに効果があります。
サヤインゲンには肌の調子を整えるビタミンB2が豊富で抗酸化作用もあります。美肌効果のあるビタミンEが豊富なごまと一緒に食べると肌荒れ解消に繋がります。
■バランスボディ・更年期障害
女性らしさは女性ホルモンによって作られています。メリハリのあるボディラインを作るにも欠かせません。
納豆×アボカドは体内で女性ホルモンと似た働きをしてくれます。更年期障害でお悩みの方にもおすすめです。
■アンチエイジング
若々しさをキープするには肌の潤いと新陳代謝を活発にしたいですね。
菜の花×アーモンドには女性に嬉しい栄養がたっぷり。
菜の花はビタミンCや食物繊維・鉄分が豊富で、アーモンドは紫外線によるコラーゲンのダメージを防いでくれます。
注意したい食べ合わせと食べ方
一緒に食べると良い食べ物があれば、できれば別々に食べた方が良い物もあります。
何気なく食卓に並んでいるものでも体調が悪い時には負担になってしまう場合もありますから、覚えておくと良いですね。
■天ぷらとスイカ
水と油といったイメージで覚えられますね。油を分解するために必要な胃の粘液がスイカの水分によって薄まってしまうため、胃に負担が掛かります。
胃腸が弱い方は注意した方が良いですね。
■カニと柿
カニは傷みが早く身体を冷やす効果があります。柿も消化に時間が掛かり身体を冷やしますから、冷え性の方はこの組み合わせは避けたいですね。
■ほうれん草とゆで卵
ゆで卵には硫黄分が含まれますが、硫黄はほうれん草の鉄分の吸収を妨害してしまいます。
ゆで卵以外の卵料理であれば問題はありません。
消化の悪いもの同士の組み合わせであったり、ネガティブな効果が重なっているなど食べ過ぎに注意すればそれほど大きな負担にはならないと考えられます。
疲れている時や小さな子供の食事には気をつけたいですね。
食べ合わせというと「うなぎと梅干は良くない」などと言い伝えのように語り継がれていましたが、実は梅の酸味がうなぎの脂質の消化を助け、相性は抜群だったというようなケースもありますね。
高級食材のうなぎを食べ過ぎないように戒めとして伝わっている場合もあります。
決まった時間にバランスの良いものを楽しく食べるのが一番ではないでしょうか。
その中でうまく食べ方を工夫するのがオススメです。